NINO/ARASHI

大友啓史講演会

2013.07.23 | Category : NINO/ARASHINo Comments » 

20130723

2013年4月27日(土)
大友啓史監督の講演会に行ってきた。
場所は池袋コミュニティカレッジ。
大友監督の印象はテレビで見るのと変わらず、
枠に手をかけて「よっこらせ」と出てきたようなお方で。
面白おかしくたっぷりお話を聞くことができて大変有意義な時間を過ごせた。

個人的には最後に質問してくれた方に握手を求めたい(笑)ありがたや。
あと子役についてのお話が面白かったな。
映画好きな身としては『映画とは』的な話もちらっと聞けて刺激をうけた。
映像を造り出す過程って大変なんだなーとひしひしと感じた。
自分記録用レポを少々。

大友監督曰く「予習してこないで(原作とか読まずに)ほしいんだよね、俺!」
(BOSSの自販機が俺の顔とか気付かないでいいから)
「あー!観てほしいとこ観てくれてない!って泣きながら見てる(皆の感想や批評)んだよー!」
っておっしゃってた。※あくまでも冗談めかしたトーンでです(笑)

距離感についての話も面白くて、例えばスタジアムでのシーン。
神楽とリュウと浅間の間にフェンスがあることで、近いのに遠いということを表していると。
うーん、深い…。

役者が役になりきるかなりきれないかは本人の努力次第。
自分(大友監督)は我の見える芝居が……だそうで「余計なこと考えないで!頼むから!笑」
って理由で長回しとかして役者を混乱させている、だって。

自分(大友監督)の個性というのは泥臭い・男臭いという所だとおっしゃっていて。
ハゲタカやプラデを観て常々思っていたことだったので妙に納得。

るろ剣で児玉清さんが70歳なのに40歳の役を演じたらしいのですが、
その時のお話→観てる人は(映画は)ウソだって分かってる。
それを俳優が演じることでその役の年齢に近づく。違う人になろうということが演じる力。
自分の素材のままではダメ。
そういう所を乗り切る何か、「演じる力を信じる」という事を(大友監督は)
大事にしていることだとおっしゃっていた。

【原作とはアレンジが違うがなぜか?】
原作を映画にするのはとても大変な作業。
小説だったら前のページに戻って読む事ができるが、映画は逆戻りできない。
なので2時間だったら2時間で時間列で観れるものにしなければならない。

【子役について】
役者というのは時としてコントロールできない時もある。
『父が死ぬ→どうする?→感情が爆発する』
ニノでも十分可能だったけれど、子役を使うか結構ギリギリまで考えた。
こういう芝居はそこに向けての準備がどのくらい出来るかという時間の計算も必要。
子供時代を演じた子は、キャリアがほぼない子だそうで。
そういう子っていうのは泣き叫んだりする芝居をするときに加減を知らない。そこに賭けてみた。
子役繋がりで『るろ剣』の時のたつおみくんのかわいいエピソードも話していただいて、かわいくてほっこり。

【痣について】
「痣なんてなかったよ」っていうのは早希が死んだ後に言ったセリフ。
生前の早希に言っているのではない。
そのセリフに込められていることは何かということを表情から読みとってほしい。
あくまでも「〜かもしれない」てことが前提という事を強調しておっしゃっていた。
このセリフはニノのアドリブで、問うてるセリフではない。
この言葉っていうのは脚本を読み込んでいるほど出てこないセリフ。これにはすごい!!と興奮したそう。
ニノは神楽とリュウの感情しか見ていない(いつもニノが言ってる他の人の部分は読まないってことね)。
で、リュウになった瞬間に色々な事をぶわーっと考えている!→すごい!という所に繋がるお話でした。
とにかく大友監督ニノの才能に惚れ込んでるということが話の節々から伝わってきて嬉しかったなあ。

【二宮和也の魅力】
難しいけど、本人がアイドルという立場でスポットを浴びている人だから、本来は我が強くても不思議じゃない。
なのにニノは我を消せる人。スイッチの切り替えが上手。才能があると思っている。
アイドルっていうのは別次元であっていいんだけど、コンサートでの虹をみてビックリした。
役者は傷のある人・欠けている人がいい。ある種の傷とかに敏感な気がする。俳優として向いている。
表には出したがらないが演じると言うことに真摯に考えている。まだまだ伸びしろがある。
俳優二宮として出てくる時は俳優として応援してあげて。演じるということに対してきちんとやってくれている。
俳優二宮を育てるのはファンの人。アイドルという偏見でみてる人がたくさんいる。
俳優二宮として評価してあげる言葉をどれくらい持つか。一番の理解者はファン。
彼の凄さをちゃんと広げていってほしい。よろしくお願いしますよ!と。

ニノの話が聞けたらなと思い行きましたが、大友監督の想いや熱量が感じられるとても有意義な時間でした。
そして監督とても面白い方で、だけど言葉を選んで誤解のないように…という気持ちが節々から伝わってきました。
感じたのは大友監督はキャスト・スタッフとの距離が近い方なのだろうなと。
そんな監督と一緒にお仕事できる俳優さんもとても嬉しく刺激的なんじゃないだろうか。
ハゲタカ・るろ剣・プラデ…どの話も興味深く楽しく聞かせていただきました。

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